きりきりだらだら

思ったこと、もろもろ。富山では馬鹿者をだらという。

いつもと同じで・・・が通じなくなる日

今日散髪に行って来ました。休日出勤が続いてなかなか行けなかったのですっきりしました。
行きつけの床屋は、ひとの良さそうなおやじさんがやっている、ふらっと行ってもいつも待つことがない感じで気に入ってます。

   「いつもと同じでいいですか?」

   「あ、はい。お願いします。」

そんな感じでチョキチョキ散髪してもらうパターンです。
今でも覚えているんですが、この床屋に行って2度目の時に、前と同じでいいかと訊かれました。
失礼ながら内心、客が少ないからかなとも思ったのですが、でもこの時はちょっと驚きました。

椅子に座ると鏡の横にある張り紙に気付きました。
丁寧に毛筆で書かれたものです。きっと何度か練習したはずです。
読んでみると、12月末を以って45年間の営業に終止符を打つ事になり〜・・・〜皆様有難う御座いました・・・そんな事が書かれていました。

・・・何とも言えない気持ちになってしまいました。
4,5年通ったでしょうか。だいたい自分は一月に一度のペースで行くので、12月にもう一度行く事になると思いますが、最後ぐらい何か気の利いた言葉をかけられないか・・・今は思いつきません。
45年一つの事を続けられるという事が、今の自分には想像出来ないけど・・・本当に凄い事だと思います。
帰りに何か手渡されました。先に仕上がった隣のお客さんにも渡していたので、多分お客さん全員に手渡しているのでしょう。

仕事から帰って食後ちょっと一息。うーん何か忘れてるなあ・・・と思っていたら、ああそういえばっと膝を叩いて、頂いた包みを開けてみました。
ハンドソープが入ってました。これは詰め替えできるものだから、入れ物は使い続けることになるでしょう。そして手を洗う度に床屋のおやじさんやあの言葉を思い出す事になりそうです。