きりきりだらだら

思ったこと、もろもろ。富山では馬鹿者をだらという。

元気は取り戻せたと思うが

f:id:kirikirimura:20180305030858j:image父が亡くなった事は寂しいが、父はまっとうしたと思う。でも妹は違う。時間が経てば経つほどなんとも言えない気持ちになってくる。元気は取り戻せたと思っているけど、やっぱり何か違う。

緩和ケアに移ってからの妹は、ほとんど表情というものがなかった。部屋のテレビで吉本のお笑いが流れていても、にやりともしなかった。薬の影響もあっただろうが、痛いを通り越し、感覚もおかしくなっていたのだろう。

何度か危ない状態の時に駆けつけたが、その時の妹は頑張って乗り切った。今となっては自分の最後の看病になってしまった時、自分もその時は覚悟を決め、妹のベッドの側で見守ろうとしたが、明かりの少ない状態で起き続けるのは出来ず、不覚にもほとんど寝てしまった。何度か苦痛で無意識に起き上がる妹に気づき、トイレか?と尋ねたが、夢遊病の子供のような状態で、自分はナースコールを押す以外特に何もできなかった。

亡くなった日は病院側にも油断があったのか、不調を訴えた妹に家族に連絡しますかと尋ね、しなくていいと言った妹の答えのまま対応、その後意識がなくなって連絡、駆けつけた弟の呼びかけにも大きな反応はなく、看取ったとはいえない最期だった。

病院側には感謝しても責める気は無い。ほんとうによくしてもらえた。残念なのは妹が受けた健康診断。病気は健康診断の数ヶ月あと、妹の体調不良から発覚した。月並みな健康診断はあてにならないと言われるのがよくわかった。

自分は後になって意味がわかる夢を見た。父の認知症の認定を知らされる数日前、父が喪服のまま湯船に浸かっている夢。亡くなる数日前は、父が退院して帰宅し「なんだ〜治ったんだね。よかった!」と家族でホッと喜びあってる夢だった。

妹が亡くなる数日前の夢は、何かの胸騒ぎに慌てて実家に戻ると、明かりが消えた部屋の中ぽつんと置かれたストーブの光に照らされ、すやすや寝息を立てる妹にホッとしている夢だった。

妹が亡くなった直後ははっきり夢に出てきたが、その後しばらく亡くなった事実を自分が認識していたのか、夢に全く顔をみせてくなかった。夢の中の家族との話題でさえも、妹はもう居なくなった人になっていた。

そして昨日の夢でやっと現れてくれた。